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史跡と伝説をたずねて(その6) 天然記念物の松


 岩石と霊場といえばグスクも同様である。アマミキヨの代から伝えられているという玉城や明東城は岩山の上が拝所である。

 また、グスクはどのグスクもみな石垣で囲まれており、石がなければグスクはできなかったであろう。そしてグスク内には信仰するお嶽があることも共通している。その意味で岩とか石は霊場の条件であったものと思われる。

 籠屋洞窟を見る前に田名城跡にも登った。そこは険しい山で、ロープを捕まえてやっとで登ることのできる所で、その山は岩は少ないが、頂上付近の岩の上に野面積みのグスクが造られていた。

 石は山の下から運び上げたものと思われる。それにしても何も持たないで登るだけでも大変なところにグスクは造られてあった。     

 伊平屋の旅では、天然記念物に指定されている名松、念頭平松の美しい枝ぶりの印象も強く残っている。

 久米島の五枝の松もすばらしいが、念頭平松は樹齢二百六十年余、堂々とした安定感のある枝ぶりが見事であった。その枝ぶりを近くで眺めると、和やかな情緒を感じさせてくれるから、さすが名松と称される由縁であろうか。 
         
 その外の史蹟は車窓から見ながら島を一周し、夕方舟で伊是名島に渡る途中、無人島の具志川島に立ち寄った。そこは三千年前の貝塚があり、同遺蹟を見学して、午後六時ごろ伊是名島に着いた。



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