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史跡と伝説をたずねて(その5) 清楚な空間


 天孫降臨伝説と天の岩戸伝説に似た伝説は、伊是名の天城とアカラ(明るい)お嶽でも伝えられ、また、天孫降臨伝説は琉球古代のアマミキヨ伝説として久高島でも伝えられている。

 でも藤井貞幹が「衝口発」で挙げている伊平屋の天孫嶽と、神武天皇の出生地とは関係ないことは明白であろう。しかし、伊平屋の籠屋洞窟が、天の岩戸伝説の洞窟として注目されるようになったのは藤井貞幹の「衝口発」に起因するものであり、その功績は大きいといえよう。

 籠屋洞窟を目の前で見ると古代から伝わる神話と伝説の世界のことや、古琉球の神観念のことなどが想起され、史蹟と伝説をたずねての旅を実感することができた。その洞窟は天然記念物に指定されている。 

 岩山と神聖な霊場としては、南部の知念半島にある斎場御嶽(せいふぁうたき)が思い出される。斎場御嶽は久高島に最も近い対岸の地に当たり、アマミキヨが久高島に降臨したと伝えられていることから、久高島へのお通し御嶽として古くから信仰されてきた。

 そこから見る久高島は真東の方向に位置し、東方から昇る太陽を拝むことができるという。斎場御嶽の岩石も天然の造形の雄大さを感じさせるもので、見事に切り立った神秘的な岩石に古琉球の人々は霊場として、神を感じることのできた霊地として信仰してきたのであろう。 


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